2016.09.13

KANTARグロース・ターゲティングの提供を日本で開始。

米国での実績はコンバージョン率5倍増!顧客を創造し、育成するためのユニークなターゲティング手法『KANTARグロース・ターゲティング』の提供を日本で開始。

Kantar Japanは、この度、ターゲティング付加価値ソリューション「Kantar グロース・ターゲティング」の提供を開始します。Kantar TNS社がもつ独自の消費者セグメンテーション手法「ConversionModel」とクロス・マーケティンググループの株式会社ディーアンドエム(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 杉村昌宏 以下D&M社)のオーディエンスデータ提供サービス「Con-Ta」を連携させることによって、特定のブランドやカテゴリの消費が増うるグロース・セグメントを特定し、広いリーチの規模を持って広告配信を行うことが可能になります。

新旧ターゲティング手法の課題

広告主は、アドテクノロジーの発展によって、ターゲットとする消費者が集まるメディアやその広告枠だけではなく、WEB上の行動や、検索、購買情報、メディアの会員情報、位置情報といったさまざまなデータを使って、特定の人に対して広告を届けること(オーディエンスターゲティング)ができるようになりました。

この新しいターゲティング手法は、従来の市場調査によってマーケット全体をセグメンテーションし、心理的なインサイトやターゲットペルソナに基づいてなされるというものとは対照的に、もっぱら広告への反応効率が良く購買に近い層から逆引きでターゲットとしていくという形で活用されています。しかし、アドテクノロジーが普及することで、競合各社も同様にこのような高反応層を狙うようになったため、広告表示単価は上昇し、効率を突き詰めていくとリーチは縮小し、顧客を広げられないという課題に収束します。この段階まで進むと、従来の性・年齢といったリーチの広いターゲティング条件に緩和しても、期待される反応効率は得られず、顧客を広げる活動をデジタル上で継続するにあたっては高度な説明力と組織の理解を要します。(なお、この解決手段の一つとしては、短期的なレスポンス効果ではなく、長期的なブランド効果に着目することが挙げられ、弊社では既にAdIndexDashやCrossMedia Researchといったキャンペーン効果測定ソリューションを提供しています。)

そこで、この「広告への反応効率」と「リーチの確保」というトレードオフを解決するためにデジタルマーケターは、これらを両立できるような新しいデータや新しい技術、メディアを探し回ることになります。しかし、この問題の根本的な原因は、手に入りやすいクリック率や購買率といった行動データがもはやコモディティ化しているということであり、これらのみで最適化をしている限りにおいては、競合に差をつけることが難しい状況にあるということです。実際、行動データの活用で先行していたマーケターの間でも、この先の主戦場は、従来マーケターが大事にしてきた「消費者の気持ち」をどれだけ捉えることができるかというところに戻ってくるのではないかという考えがあるようです*。

*warc: Don’t rely on data alone, say brands
*WSJ: P&G to Scale Back Targeted Facebook Ads

市場調査は、まさにその「消費者の気持ち」を理解するためのものであり、コミュニケーション戦略のための調査においては、ターゲットペルソナを詳細に描き、どのようなメッセージをどのように表現し、また、カスタマー・ジャーニーのどこでどのようなコンテキストで伝えるのが良いかを考えるための材料を提供してきました。しかし、調査にも課題があります。最も顕著な例として、それら詳細に描かれたターゲット像や付加情報は、従来マスメディアのメディアプラン二ングという実行フェーズに入ると、性別や年齢といった主な基本属性に置き換わってしまい、市場調査で得られたさまざまな情報価値は大きく損なわれてしまうという点が挙げられます。

新旧ターゲティング手法の課題
GR2.gif

注:上記見解は、オフラインコンバージョンを主とするブランド広告主の視点で記載しておりますが、昨今、デジタル・マーケティングを牽引してきたダイレクトレスポンスを目的とする広告主(ネットサービス、通販等)においても顧客層の拡大は課題となっています。

KANTARのソリューション:
顧客創造と育成のための”グロース・ターゲティング”

これらの課題に対して、私たちは市場調査とアドテクノロジーの長所を結びつけたユニークなソリューションを提供します。市場調査を通じて「消費者の気持ち」を汲み取り、市場全体の中から「既存顧客の中で購買が増えうる層」、と「競合ユーザーの中で自社ブランドに流入しうる層」をグロース・セグメントとして判別します。そして、アドテクノロジーを活用して、このグロース・セグメントに対して、情報価値を損なわずに直接的にリーチすることを可能にします。
GR3.gif
グロース・セグメントの判別にはKantarグループが持つConversion Modelという分析手法を用います。Conversion Modelは、購買行動のみを観察していると突発的に起こっているように見えるブランドスイッチやカテゴリスイッチを、心理的な要因と市場環境による要因から精緻に予測します。既に100カ国以上で、400カテゴリ以上、18,000プロジェクト以上の実施実績がある”世界で最も利用されているブランド診断モデル”のひとつです。
GR4.gif
このConversionModelの簡易版をD&M社の消費者パネルに対して実施し、DMP/DSPの類似層拡張モデリングを使ってマスレベルのオーディエンスリーチに拡大することにより、任意ブランドやカテゴリにおけるグロース・セグメントを直接的にターゲティング出来るようにしました。
D&M社は、大手DSP、DMP数社を通じ、既に国内の主要な広告配信プラットフォームと連携しています。そのため、普段お取引されている広告代理店にご連絡いただくことで、グロース・ターゲティングをメディアプランに反映することが可能です。
GR5.gif

ソリューション実績

このConversionModelを用いたグロース・ターゲティングは、デジタル先進国の米国では既にさまざまなカテゴリで適用されており、レスポンス効果、ブランドリフト効果、セールスリフト効果といったさまざまな効果指標で有効であるという結果があります。
GR6.gif

 

その中でも、このグロース・ターゲティングを活用したホテルチェーンのHoliday Innでは、利用検討率が38%上昇、オンライン予約は約5倍という快挙を成し遂げました。これは市場調査を通じて2,000人のグロース・セグメントを判別し、そのセグメントのインサイトからクリエイティブを作り、そのセグメントをDMP経由で、1,500万人のオンラインユーザーに拡張して、マスリーチで広告配信を行った成果です。動画はこちら

利用可能カテゴリ

現在ご利用いただけるカテゴリ・セグメントのリストは下記の通りです。(今後も拡充予定。)

GR7.gif

D&M会社概要

2015年4月1日、クロスマーケティンググループの子会社として設立。企業のマーケティングを支援する業務を中心に、高品質な消費者データを、広く・高度に活用し、消費者に対し満足度の高いプロモーション体験を提供することを通じて、費用対効果の高い最先端のマーケティングサービスをお客様に提供します。
詳細につきましては、http://www.d-and-m.co.jpをご覧ください。

  • 社名:株式会社ディーアンドエム
  • 所在地:東京都新宿区西新宿3丁目20番2号
  • 代表者:代表取締役社長 杉村 昌宏
  • 設 立:2015年4月1日
  • 事業内容:マーケティング支援業務
  • ウェブサイト:http://www.d-and-m.co.jp/

※全文PDFのダウンロードはこちら
本リリースに関するお問い合わせ先
広報  Tel:03-6859-4254 E-mail:marketingjapan@kantar.com

この記事をシェアする
 

関連記事