2021.05.17

「アジャイル」な市場調査の時代へようこそ

市場調査プラットフォームは、消費者からのフィードバックを、アジャイル マーケティング プロセスに不可欠な要素として、本来あるべき姿に戻します。

Will Galgey – Managing Director, Kantar Marketplace

Scramble intersection in Shibuya

新型コロナウイルスによる消費者の需要の変化への対応に苦戦する多くの企業が今、マーケティング活動に対するフィードバックを素早く手に入れるために、セルフサービス型の市場調査プラットフォームを利用するようになっています。市場調査プラットフォームを利用することで、単にスピードと低コストを実現するだけではなく、市場調査をアジャイル マーケティング プロセスの中心に置くことが可能になります。

混乱によって加速する変化

混乱が変化のきっかけになることはこれまでにもありましたが、新型コロナウイルスも例外ではありません。Zoom、WebEx、Microsoft Teams などのオンライン会議プラットフォームの急激な利用拡大が、例として挙げられます。今後は在宅と出勤を並行するスタイルが一般的になり、以前のスタイルに戻ることはもうないかもしれません。会社にとっても従業員にとってもメリットがあることから、将来はこうしたハイブリッドなワーキングスタイルが一般的になると思われます。

現状を改善し、簡単にしてくれる変化こそが浸透する

在宅ワークが浸透してきたのは、これが以前のスタイルをさらに進化させたものであり、新しいテクノロジープラットフォームのおかげで取り入れやすいものだからです。市場調査の分野でも同じようなことが起こっています。新型コロナウイルスが流行する中、消費者のフィードバックを迅速に把握しなければならない状況が、オンライン市場調査プラットフォームの利用拡大を加速させています。2020 年には Kantar Marketplace の利用は 60% 高まり、400 件以上のクライアントがこのプラットフォームを利用しました。自動市場調査プラットフォームはもはや、従来の調査の代わりに使用される役立たずなツールではなく、スピード、品質、複数の調査に対する強力なメタ分析など、これまでには手に入らなかったメリットをもたらします。

スピードはかつて、優れた調査設計の敵であった

市場調査の有用性と信頼性はこれまで、常にスピード、規模、コストと対立するものでした。つまり、市場調査を行う人たちは、妥協せざるを得なかったのです。スピードを上げたり規模を拡大したりする場合、品質を保とうと思えば、おのずとコストがかさみます (限られた予算を考えるとこの選択肢は現実的ではありません)。スピードを上げれば、たとえ締め切りに間に合ったとしても、調査結果の信頼性は落ちることになります。締め切りが厳しいほど、重要な調査でフィードバックを手に入れる機会を逃す可能性が高くなります。このようにビジネスの世界ではかつてないほどのスピードが求められていることから、標準的なやり方、イノベーションの段階的な発展、メディアプランニング、広告展開はどこかへ追いやられてしまったのです。

市場調査におけるコストと品質の妥協をなくす

テクノロジーの登場によって最先端の検索方法が可能になった今、品質かスピードかを選ばなくてはならない時代は終わりました。質の高い調査をスピーディーに実現することができるインテリジェンスと専門知識を詰め込んだ市場調査プラットフォームがあれば、スピードと信頼性のどちらを選ぶべきか悩む必要はもうありません。自動化された市場調査に関して、わずか数年前まで懸念されていた問題は、ツールが大きく進化したことで今やほぼ解消しています。こうした変化によって、真に「アジャイル」な市場調査の時代の可能性が広がっています。今こそ、マーケティングプロセスにおいて、市場調査をあるべき正しい姿に戻すチャンスです。

「アジャイル」な市場調査は単に速いだけではない

次に進む前に、「アジャイル」という言葉について説明させてください。ビジネスの世界でよく使われるようになりましたが、正しく理解している方は少ないかもしれません。「アジャイル」とは、単に「機敏」、「速い」という意味ではありません。「アジャイル」とは、チームがプロジェクトを設計、テスト、調整し、迅速かつ確実に仕上げる段階的な開発プロセスを指します。テストこそ、アジャイルなプロセスにおいて重要になります。アジャイルなソフトウェア開発にはテストやデバッグ用コードが必要になる一方、マーケティングでは対象となるオーディエンスのフィードバックが必要になります。マーケティングの世界では、新製品のユーザー候補、広告を見た人など、消費者が最も重要な存在になります。

「アジャイル」になるためには、適切なフィードバックを適切なタイミングで手に入れる必要がある

新しいものを迅速に作り出すというのは、リスクを伴うプロセスです。企業にとっては素晴らしく思えたアイデアでも、一般の人々のリアルな日常に当てはめてみると駄作になる可能性もあります。しかし、開発プロセスにおいて重要なタイミングで適切なフィードバックを手に入れることができれば、成功のチャンスは大いに高まります。自動市場調査ツールがあれば、プロジェクトに多くの時間と労力をかける前に、何が反響を呼ぶのか、呼ばないのかを数時間で知ることができます。調査結果の提供方法についても妥協する必要はありません。オンラインダッシュボードを使って何が良くて何が良くないのかを簡単に見分け、関連する基準値や診断を利用して、どうすれば改善できるのか、詳しい洞察を手に入れることができます。

自動市場調査プラットフォームは、すでに大きく進化しています。品質とスピードのどちらかを選ぶ必要はなく、真に「アジャイル」な市場調査を実現することができます。過去の開発プロセスをよりスピーディーに実行したり、初期段階のアイデアを多く取り入れたり、試作品や最終製品を幅広くテストしたり、自動化によって選択肢を広げ、じっくりと時間をかけてアイデアを練り、より優れた「アジャイル」な働き方を促進することが可能になります。

「アジャイル」な市場調査の時代へようこそ。

■ 本件に関するお問い合わせ先
 合同会社カンター・ジャパン  
 広報 Ada Wu   
 E-mail:marketingjapan@kantar.com

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