AdReaction 2017

背景と目的

新しい世代が成人として社会進出し、購買力をつけようとしています。

Z世代 はポスト・ミレニアル世代、センタニアル世代とも呼ばれており、スマートフォンと共に育ってきた一番最初の世代ということで 世界的にマーケターの関心を集めています。Y世代* (ミレニアル)やX世代* (ベビーバースト)に比べメディアに対する態度や行動にど のような違いがあるのか、そして、メディアプランニングやクリエイティブ制作をしていく上でどの程度この違いを考慮に入れるべきか という課題が目前まで迫っているからです。

この世代の移り替わりと同時に、メディアの断片化はマーケターに最適なチャネル選定やクリエイティブアイデア開発を追い打ちをかけ ています。特に動画、モバイル、ソーシャルといった新しいフォーマットの選択肢が急増している中で、それぞれの有効性を検証するこ とは大きな課題です。

2015年10月に発表(公開)した前回のAdReaction Videoでは、動画に焦点を置き、日本人がまだまだテレビを中心に動画を消費してい るものの、デジタルでの消費も増えてきていること、そして、デジタル動画広告はテレビ広告に比べると否定的に受け止められているこ とを明らかにしました。また、そんな状況の中でもなぜ今後デジタルやモバイルに適応していかないといけないのか、どのように適応し ていくべきなのかについて提言を行いました。

今回のAdReactionでは、世代を横断的に見た時にどのように対応していけば広告は受け入れてもらえるのか、そしていつ・どこでそれ ぞれの世代は肯定的な反応を示すのかが詳しく書かれています。又、マーケターに向けた広告回避に打ち勝つ戦略法や世代に応じたクリ エイティブに関する実践的なアドバイスも含まれています。

調査方法

日本でのサンプルサイズ

調査方法

  • Z世代 ( 16- 19歳) = 154人
  • Y世代 ( 20- 34歳) = 220人
  • X世代 (35 -49歳) = 226人
  •  注釈のあるものを除き、本レポートでの全てのデータは上記のサンプルに基づく。
広告受容性に関する定量調査
  • オンラインパネルを用いた自己記入式アンケートで実施
  • それぞれの世代において男女比は50: 50
  • 本レポートと同様の調査を、他の38か国でも実施 ( 他国の広告評価調査はこちら)
広告コピーテスト (日本を含まない)
  • 31の広告コピーテストを10か国で実施 ( オーストラリア、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、インド、メキシコ、スペイン、アメリカ、イギリス) — 11 テレビ広告, 8 Facebook上のビデオ, 12 YouTube上のビデオ
  • サンプルサイズ合計 = 8, 986 人; 広告1つにつきZ世代約100人、Y世代約100人、X世代約100人
  •  Millward BrownのLinkNowを用いて、オンライン上の自己記入式アンケートで実施 ソーシャルメディア調査 (日本のみ)
  • Tw itterから2016年に投稿された広告に関する言及を約5000万件抽出し、その中から特徴的な広告の言及内容や世代間の反応の違いを分析

なぜZ世代が注目されるのか?

  • マーケターの焦点がミレニアル世代からZ世代へとシフトしています。
  • スマホやソーシャルメディアと共に成長し、独特の価値観や行動特性を持つとされるZ世代は、これから社会進出すると共に、購買力がある親世代(X世代やY世代)にも強い影響力を持ちます。
  • 常にオンラインに接続された環境で育ったZ世代の価値観や購買行動が日本の未来を占うと考えられており、 Z世代への理解を深める事はマーケターにとって重要です。

調査結果の概要

Z世代は、デジタル消費が多いものの、従来のデジタル広告への受容性は低く、瞬時に広告を回避する傾向にある。

まだ、ライフステージが成人前ということもあり、実家に住み、テレビ広告や屋外広告に接する機会が多く、またこれらに対する受容性は肯定的である。

一方、従来のデジタル広告の形式には否定的であり、特に視聴のコントロールが出来ないプレロールや自動再生広告を好まない傾向にある。 しかしながら、新しい広告フォーマットやブランドコンテンツに対しては肯定的である。

オーディエンスのニーズや関心と合致する広告開発が世代を跨ぐコミュニケーションのカギとなる。

Z世代は広告に面白さやストーリー性、視覚的魅力、音楽といった個別の要素を求めており、これらはどれも重要である。そのため、クリエーターは、シームレスにこれらの要素 と訴求されるブランドを統合していく必要がある。

どの世代にも言えることではあるが、特にZ世代のオーディエンスは侵入的で物事を中断させる様な広告フォーマットにはうんざりしていることを考えると、視聴コントロールが可 能で、興味があれば自主的に詳細情報を見ることができるような短いコンテンツにオポチュニティがある。

ブランド体験が重視される中で、ブランデッドコンテンツやスポンサードコンテンツは広告主にとって良い選択肢となりうるが、その際、クリエイティブアイデアがブランドにとって所有 できるものなのか、オーディエンスが持つカテゴリーへの関心やブランドに愛着を活用できないか、といった点も考慮することが効果的なコンテンツを作り出すヒントとなる。

Z世代攻略には、オフラインメディアを含む360度の包括的アプローチと最適化が必要。

メディアプランナーは、世代によって時間帯、気分、メディア文脈などの要素が広告の受容性にどのような影響を与えるかを検討する時間を十分に持ち、最適な時間帯と場 所で広告を届けていく必要がある。

ターゲットとメディアは、いまやクリエイディブ開発の段階で考慮されていなければならない。というのも、広告効果は、訴求されるブランドとオーディエンスの関連性だけでなく、広 告を届ける場所や時間の文脈的な関連性が相乗効果をもたらすからだ。


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