2019.12.04

2020年、デジタルメディア業界はパラドックスに直面

KANTAR MEDIA TRENDS & PREDICTION 2020年メディア業界予測
Kantarの2020 Media Trends & Predictions report(メディアトレンドおよび予測レポート) では、マーケターおよびメディアオーナーは、多くのメディアがひしめきあう中で有益に消費者とつながるためのスキル、エンゲージメントモデル、および効果測定の開発という課題に直面すると述べています。

2020年、メディアを取り巻く環境は引き続きテクノロジーによって再定義されることになり、マーケターにとっては様々なチャンスと課題が生まれるでしょう。また、ソーシャルおよび技術プラットフォームへの広告支出が増えるにつれ、新しいテクノロジーによって現実世界とのつながりも大きく変わるでしょう。

当社の予測レポートでは、新しいメディアチャネルの出現および進化によりさまざまなチャンスが生まれると同時に、デジタルタッチポイントが多く氾濫しすぎることで、消費者とつながることがますます難しくなるというパラドックスが生じることを示唆しています。また、マーケターは、自分との関連性が高く、よりパーソナライズされたコンテンツが欲しいという消費者の要望に対して、信頼とプライバシーを損なわないような対応を行う、「データジレンマ」をうまく克服する能力も求められることでしょう。さらには、サードパーティcookieが崩壊し始めたため、広告主は、適切な測定用ソリューションを見つける必要があります。

2020 Media Trends and Predictions」は、3つの主なテーマに分けられます:

メディアを取り巻く環境を一変させる技術トレンド:

  • 5Gがいよいよ実用化: マーケティング業界は5G時代の恩恵を受ける主要業界の1つであり、消費者へのリーチおよびエンゲージ力が飛躍的に向上します。ただし、5Gがもたらすチャンスを利用するためには、マーケターの大きな変革が必要です。 
  • ストリーミングプラットフォームの競争劇化: 新規参入者は、ストリーミングプラットフォームの競争激化を目の当たりにするでしょう。しかし、市場があまり過密になりすぎると、消費者のサブスクリプション疲弊が発生します。
  • オーディオ広告の増大: オーディオ広告の新時代に突入すると、ブランドは音声で意見を口に出して言うようになるでしょう。新規オーディオチャネルがメインストリームで優位に立つ下地はすでに整っています。
  • コンテンツとコマースの融合: 「shop-vertising」がショッパブル(買い物ができる)ソ-シャルメディアからショッパブルTVおよび屋外デジタルル広告へと進化して、コンテンツとコマースが1つに融合するでしょう。その結果、クローズドループ マーケティングサイクルは縮小します。

ブランドが確実に占有できる空間:

  • ブランドの現実世界への回帰: ブランドはデジタル界でのプレゼンスと現実世界での体験のバランスを取るようになり、デジタル広告の伸びは鈍化するでしょう。
  • ブランドは明確な態度を打ち出す: 2020年はブランドが消費者から主導権を奪い、さらに過激になるでしょう。ただし、ブランドの価値と目的に沿ったメディア戦略を取ることが必要です。
  • 成長が続く:インフルエンサーマーケティングには、重大指標の測定が必要: 2020年はブランドがコラボレーションを強化し、測定をさらに重視するようになるため、インフルエンサーマーケティングが成長するでしょう。 
  • 試合に備える:eスポーツがメインストリームに: この1年でeスポーツはメインストリームとなり、試合のルールを学ぶメディアオーナーとアドバタイザーにとっては利益を得るチャンスとなるでしょう。

変化の背景ときっかけ

  • 変化にしっかりと向き合う:メディアのインハウス化がトレンド: メディアのインハウス化のトレンドは続くでしょう。さらに多くのブランドが自社独自のデジタルエキスパートチームを作り、代理店やアドバタイザーを昔ながらの安住の地からコラボレーティブでエキサイティングな新しい空間へと追いやります。
  • Cookie崩壊開始:レシピ変更: Cookieが崩壊すると、多くのマーケターが方向性を失う可能性があります。広告主は、これからの「混合経済」に今から備える必要があります。パブリッシャーと測定パートナーの直接統合により、真のクロスパブリッシャー測定が初めて可能になります。
  • データジレンマ:データの正しい利用: 2020年1月のカリフォルニア州消費者プライバシー法などの法律の発効を受け、プライバシー倫理が問題になり、マーケターは技術ではなく、人を優先したパーソナリゼーションプログラムを設計するようになるでしょう。
  • キャンペーン2020:乱立: 2020年、特に米国のメディア環境では政治広告が乱立するでしょう。ブランドの広告主は、選挙期間中の戦略の再考を迫られるでしょう。

Kantarのメディアエフェクティブネス部門、Global Headであるジェイン・オストラーは次のように述べています。

「2020年はマーケターにとって面白い年になるでしょう。広告およびコンテンツの可能性が、生成されるデータとともに増え、マーケターとメディアオーナーに多大なチャンスをもたらします。しかし、新しいチャンスには新しい課題がつきものです。新しい基盤テクノロジーによってメディアの利用方法が一変し、サードパーティCookieの崩壊などその他の産業シフトによってマーケターは画面間のオーディエンスおよび、より幅広いキャンペーンに対応する効果測定方法を進化させざるを得なくなるでしょう。インフルエンサーマーケティングや新しいオーディオチャネルなど、その他のチャネルは運命の岐路に立たされます。進化し、約束を果たさない限り、信頼を失うことになるでしょう。マーケターは、オンラインとオフラインそれぞれのタッチポイントがブランドにもたらす効果に対して理解を深める必要があります」

Kantarのメディア部門CEOアンディ・ブラウンは次のように付け加えます。

「私たちは、業界にとって重大な時期に、このMedia Trends & Predictionsを公開します。専門知識と通貨ランキングデータの全カンターのコレクションは、メディアを取り巻く環境を形作っているものに新しい風穴を開けます。2020年以降も、クライアントやパートナーと、このような重要な話し合いの場をもてることを楽しみにしています。」

Kantar MEDIA TRENDS & PREDICTIONS FOR ASIA PACIFIC IN 2020 

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