2019.05.21

ソリューション紹介:消費者の認知や購入意向を予測し、クリエイティブに活かす カンターの広告テスト「Link」のご紹介

2019年3月より日本を含む世界30カ国の市場でサービス展開を開始した、セルフ型オンデマンドリサーチ及びインサイトストア、「カンター・マーケットプレイス(Kantar Marketplace)」。本記事では、現在マーケットプレイスに搭載されている広告テストツール「Link(リンク)」について、ご紹介いたします。

人々がどのように広告を知覚しているか、消費者の広告に対する反応を調査・分析するカンターのアド・リアクション調査のなかで顕著に見られるのが、国によって異なる広告の受け取られ方です。

下図を見ると、日本はオフライン広告の受容性が高い一方、オンライン広告の受容性は低いことが分かります。オンライン広告は全般的にネガティブに捉えられており、グローバルとの差も顕著に表れています。日本という国一つとっても、チャネルごとに広告の受容性にはその国特有の傾向が見られるのです。

Linkが搭載された「カンター・マーケットプレイス」は、国内だけではなく世界各国の市場における調査をお客様が手軽に実施することができ、国別に市場を把握することができることが魅力の一つです。また、米国の「マーケティング・アカウンタビリティ・スタンダード・ボード(MASB)」の審査プロセスにおいて第三者認定されています。

Linkが解決する課題

テレビ放映前の広告を消費者に見せ、それがどれくらい製品・サービス(ブランド)の短期セールスや長期的ブランド形成に寄与するかを消費者の態度や行動から評価する調査手法が「Link」です。

また、「カンター・マーケットプレイス」の国内調査には現在まだ搭載されていませんが、テレビ以外のデジタル・屋外や店頭広告などの製作段階でも広告案の選択やクリエイティブの改善につなげることができるLinkの派生ソリューションもあります。

人間の脳は、生物学的に重要なこと、あるいは個人に関連のあるものだけに注目するよう作られているので、積極的に探しているコンテンツではないものや、探す前にデジタル広告が現れると、押しつけがましいと感じてブロックやスキップという行動反応を起こします。

66%の人が広告をスキップ/課金している。

48%の人が広告ブロックするアプリを使っている。

45%の人は広告を見ないか他のものを見る。

消費者にスキップされ、無駄に消費された
2017年度の世界のデジタルメディア総額は、
900億ドル

コンテンツの視聴が検討されるまでの間に、およそ半分のコンテンツが無視されるかスキップされると仮定すると、恐ろしいことに2017年には900億ドル、2018年には1,000億ドルのデジタルメディア支出が無駄に消費されたということになるのです。

広告制作段階でテストを行いその結果を活かすということは、少ない投下量で高い効果を期待できるものには無駄な予算をかけず、その分他の施策に予算を配分するといった効率的な予算運用を図ることにつながります。

また、他に類を見ないカンターの膨大なデータベースは、効果の高い広告とそうでない広告を確実に判別するのに役立ちます。

Linkの測定方法

Link調査の重要な部分を占めるのはアンケートによる回答ですが、2014年からは、感情的な反応を推測するために最新の微表情分析を取り入れています。消費者の顔の筋肉の動きなど、潜在的/本能的な表情を捉え、広告に対する感情の認識を行うことができます。

facial

Linkの分析には、自由回答式の質問から得られる定性的情報も非常に重視しています。 消費者が広告について述べる個々の内容は、広告クリエイティブがどのように機能しているかについて理解するための重要な要素と捉えているからです。

また、デジタルクリエイティブに関しては消費者の行動的な反応も重視しています。 人々が広告をスキップするかどうか、そしていつスキップしているのか。その広告クリエイティブに対する消費者の行動を把握します。

Linkは、すべてのチャネルやプラットフォームにわたってテストすることが可能です。各チャンネルのユニークな特徴を反映し、 1つのチャネルだけでなく複数のチャンネルでどのように機能するのか、またマルチメディアキャンペーンがブランドの相乗効果を生み出すためにどのように機能するのかを確認することもできます。

Link Expressは、コンテンツの掲載結果及び、そのクリエイティブの良いところや可能性を捉えた要素を提示します。

Link Nowを使用すると、そのコンテンツが意図したとおりに機能しているかどうかをすばやく確認することができます。

最後に

ブランドは、ブロックやスキップされるためのコンテンツを作りたいわけではなく、ブランドビルディングによって短期セールスや長期的ブランド形成に寄与するためのコンテンツを作らなくてはなりません。 コンテンツへの投資がROIを確実にもたらすためには、人々が受け取りたいと思う素晴らしいコンテンツを作り出すことがカギであり、それは、消費者が私たちのブランドとつながりたいと思うエンゲージメントにつながります。

短期及び、長期、その目的に応じて、ブランドに意味のある違いをもたらし、視聴者の頭にその記憶を残すクリエイティブをつくる必要があります。

そのために、どのLink調査を使用するのが最適かについては、カンターが直接お客様にアドバイスすることも可能です。

長期的なブランド成長のために、広告テストにどれだけ投資するか、その背後にあるメディアにどれだけの費用をかけるか、誤解によるどんなリスクがあるか、必要に応じて臨機応変にアドバイスをさせていただきます。

この記事に関するお問い合わせはこちらから

Kantar Japan / Insights Division
marketingjapan@kantar.com

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