KANTAR MILLWARD BROWN

デジタル広告の視聴態度調査「アド・リアクション」最新グローバルレポート公開! 2018年マーケティング最優先課題は、マルチチャネルキャンペーンの統合 

2018年1月17日 広報室

カンター・ジャパンは、人々がどのように広告、特にデジタル広告を知覚しているか、消費者の広告に対する見方を調査・分析した「AdReaction(アド・リアクション)」の最新版調査レポートを公開いたします。Kantar Millward Brown(カンター・ミルウォード・ブラウン)の「AdReaction」調査は、日本を含む世界45カ国、14,000人以上の消費者調査で、レポート分析は8カ国における12のマルチチャネルキャンペーンクリエイティブ評価調査、223の直近キャンペーンに関するクロスメディア調査のメディア効果データベース、および、2017年9月に発表された広告主、代理店、メディア企業で活躍する300人のグローバルマーケターへのBtoB調査「Getting Media Right」の結果を組み合わせ、グローバルにおけるマルチチャネルキャンペーンの現状を考察しています。本リリースでは、今月中に公開予定のJapan Reportの一部をご紹介します。

ほとんどのマーケターは統合していると答えるも、消費者の目にはそうは映っていない

今や企業やブランドにとって、消費者との接点となるチャネルの種類は飛躍的に増えています。チャネルが増えたことでマーケターは消費者に向けて多岐にわたる新しいアプローチが可能となりますが、消費者が目にしたときに、そのキャンペーンがどのチャネルにおいても統合されたアイデアを伝えるものでなくては、広告効果は大きく損なわれてしまいます。最新の調査レポート「AdReaction: The Art of Integration」によると、マーケターが注力しているつもりのマルチチャネル戦略が、消費者視点では十分に統合されたものになっていないがために、キャンペーンの成功に悪影響が出ているということが明らかになりました。

日本の消費者が広告を目にする機会は増えるも、マーケターと消費者の見解には落差

本調査によると、日本で調査対象となった消費者の半数以上(53%)が、3年前と比べてより多くの場所で広告を目にするようになったと回答しています。チャネルの増加は、企業やブランドにとって、新しいアプローチの機会を提供してくれるもので、下図(図1)を見ると、マーケターたちのほとんど(APAC全域では94%)はマルチチャネル全体にわたって、自分たちは統合されたキャンペーンを展開できていると答えています。しかし、マーケターの回答に反し、消費者は自分たちが目にする広告キャンペーンが、マルチチャネル全体において統合されていると感じている人は、APACでは56%、さらに日本はその中でも最も低い35%でした。テレビ、屋外、デジタルなどの様々なチャネルで目にする広告キャンペーンが消費者視点で「統合されていない」と感じられている状況は、日本において特に顕著に表れています。

▼図1:広告キャンペーンに対する、マーケターと消費者のギャップ

実際にKantar Millward Brown(カンター・ミルウォード・ブラウン)がもつ、クロスメディア調査のメディア効果データベースにある世界のマルチチャネルキャンペーンの分析結果を見ると、効果測定されたすべてのキャンペーンのうち、十分に統合できているとみなされたキャンペーンは半数以下の46%でした。これは、マーケターたちの見解よりも消費者の見解の方が、より現実に近いものであったことを証明しています。

チャネル間のキャンペーンの統合は、キャンペーンの有効性を確実に高めます。実際にこの分析結果では、十分に統合され、かつカスタマイズされた広告キャンペーンは、統合されていないキャンペーンに比べて57%も効果が高いことが明らかになりました(図2)。これは、企業やブランドが広告キャンペーンに対して投じる予算から、より多くの効果を得るだけではなく、マーケターたちの活動効果を大幅に向上させる機会を意味しており、半数以上のキャンペーンではその機会が見逃されていることを示しています。

▼図2:キャンペーンタイプ別のキャンペーン効果

さらにチャネルごとにバラバラで非効果的な広告は、消費者を遠ざける危険性もあります。下図(図3)を見ると、日本では3年前と比べて目にする広告が増えていると感じている消費者の方が多く、46%の消費者は広告に対して押しつけがましいと感じており、広告は以前よりもさらに煩わしい存在になっています。半数近くの人々が広告をネガティブに捉えているという事実は、今日のマーケターたちに対する警告と考えるべきかもしれません。

▼図3:日本の消費者の3年前と比較した広告に対する意見

Kantar Millward Brown/Global Brand Director of Media&DigitalのDuncan Southgateのコメント:
「マーケターは、消費者に最適な広告フォーマットとチャネルを活用しようと最大限の努力をしているものの、消費者はあらゆる角度から広告に圧倒されていると感じており、本日公開のAdReaction調査のデータでは、この“マーケターと消費者が感じているキャンペーンの成功における認識の違い”を明らかにしています。 さらに、本レポートは、マーケティング担当者が複数のチャネル間でのキャンペーン統合を最適化し、キャンペーンを成功に導くための重要なクリエイティブ要素を特定するための指針を示すものとなっています。」

Kantar Japan/Head of Media&Digitalの関井利光によるコメント:「今回の日本の調査データで特徴的だったのは、日本の広告キャンペーンがチャネル全体で統合されていると感じている消費者が顕著に少ないという点です。 詳細を見ると、特にオフライン広告とオンライン広告が統合されていないと消費者は答えています。これは、日本でのブランドリフト調査の浸透が他国に比べて遅かったことからも、クリックやエンゲージメントなどの行動を基準として自動最適化する使い慣れたデジタルマーケティングの運用スタイルをコミュニケーション領域にも適用し、それに頼りすぎていることに起因しているのではないかと考えています。そのデジタル広告を通じてブランドは消費者にどのような印象を残すのか、その姿は他のチャネルで見るブランドと一貫しているのかといったことは、行動だけを追っても見えてきません。オフライン・オンラインの垣根なく、マーケターは統合キャンペーンの各チャネルでブランドが消費者にどう映り、体験されるのかを想像しなければいけません。また、それをサポートするインサイトや検証がこれまで以上に重要になっていると思います。キャンペーンを統合することが大事であることは、これまで私たちが日本で行ったクロスメディア調査で得た知見とも合致しています。実際、メディア横断で統合されたアイデアを持ちつつも、各メディアの特長が活かせるようにクリエイティブを最適化しているキャンペーンは、総じてパフォーマンスが良いのです。 『アイデアで統合すること』と『チャネルごとにカスタマイズすること』というのは対峙しているように思われるかもしれませんが、今回のAdReactionレポートの本編は、それらをどのように共存させるかを明確に伝える内容になっていると思います。」

キャンペーンの断片化に陥らないための5Tips

調査レポートで明らかにされている重要な点は、消費者が広告に対してチャネルごとに異なる反応を示していること、特にデジタルメディア上で目にする広告に対する受容度が最も低いということです。つまり、2018年のマーケターの課題は、それぞれのキャンペーンをどのように統合させるかということがカギになるでしょう。ブランドは、どのチャネルでも一貫性があり、消費者に楽しんでもらえる体験を提供しなくてはなりません。そのための指針となる5つのTipsを「AdReaction(アド・リアクション)」最新版レポートでは公開しています。

1 Integration: より多くのキャンペーンキューを統合させる
チャネルごとのカスタマイズをしなくても、チャネル全体で統合されたキャンペーンは統合されていないキャンペーンに比べて31%も効果が高まります。(図1参照)
しかし、2015年から2017年のクロスメディア調査データベースで分析されたキャンペーンのうち、約4分の1は統合されていませんでした。消費者にキャンペーンの世界観を認識させるキューが、マルチチャネルでより多く統合されるほど、そのキャンペーンは効果的になります。より多くのキューがチャネル横断で使われるほど、効果的なのです。

消費者は同じロゴやスローガンといった、マルチチャネルを結びつける基礎的な要素を期待しています。さらに最もブランド効果を高める個別のキューは、一貫したキャラクターやパーソナリティであり、これらはキャンペーンを差別化させます。本レポートでは、あらゆるチャネル間での相乗効果だけでなく、特定チャネルの相乗効果が特に大きいことも明らかにしています。その最も効果的なチャネルの組み合わせとは、テレビとFacebook、およびテレビと屋外広告でした。

2 Idea:  強いキャンペーンアイデアが起点になる
アイデアはキャンペーンの最も重要な要素です。素晴らしいキャンペーンには、すべてのコンテンツを有機的に結びつける核となるアイデアが必要であり、そして、統合されたコンテンツはそのアイデアを消費者に想起させる必要があります。核となるアイデアを持つキャンペーンは、すべてのブランドのKPIにおいてパフォーマンスが高くなり(+64%)、特に消費者がブランドから連想されるイメージへの効果が高まります(+91%)。さらに個別チャネルのパフォーマンスもメディアシナジーによって高まります。

3 Creative: 各チャネルで使用するクリエイティブ全ての質を高める
マルチチャネルでのクリエイティブ評価調査結果によると、キャンペーン全体のパフォーマンスは、あるチャネルで突き抜けてパフォーマンスが良いクリエイティブを持っていることよりも、各チャネルで平均的にパフォーマンスの良いクリエイティブを持っていることが大きな影響を与えることが分かっています。つまり、メディア投資が極端に1つのクリエイティブに偏っている場合を除いて、チャネルを問わず消費者に届けられるすべてのクリエイティブが重要であり、隙のないコンテンツにしていくことが全体の成功につながるのです。例えば、残予算で組まれたデジタル広告は、相対的に少ない投資額であっても効率的にターゲットにリーチすることできますが、この時のクリエイティブの質が悪ければ、効率的にリーチできてしまうことが逆に全体のパフォーマンスの足を引っ張ってしまうことになるのです。

4 Placement: 明確に役割を持っているチャネルにのみ投資を行う
マーケターはチャネルを賢く選択する必要があります。そのキャンペーンのなかで明確な役割を持ち、ターゲットとする人々に明らかにリーチするものだけを使用する必要があるのです。また、インパクトとコストの両面から、各々のチャネルがどのように機能しキャンペーンの成果に貢献するかを理解することも重要です。たとえば、オンライン広告はテレビによるリーチを効率的に補完し、ブランド認知から購入意向まで多くのブランド効果をもたらします。ただし、広告に対する消費者の態度は概ね、オンラインよりも従来型メディアであるテレビや屋外広告に対して好意的です。消費者にとって、オンラインで広告に追いかけられるネガティブな体験は、ポジティブな体験よりも記憶に残りやすいと言えます。

5 Customization:チャネルに応じてコンテンツをカスタマイズ
キャンペーンのアイデアによる統合とチャネル別のカスタマイズには、効果を最大化させるスイートスポットがあります。強く統合されたキャンペーンは、斬新かつ補完的なコンテンツを可能にするだけの柔軟性を持ちつつも、キャンペーンの核となる要素を緊密に結びつけることに精通していなければなりません。

 

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DOWNLOAD REPORT

←AdReaction Global Reportはこちら。

 

■調査概要

  • 【調査名称】『AdReaction』(アド・リアクション調査)
  • 【調査実施会社】カンター・ミルウォード・ブラウン
  • 【調査方法】スマートフォン、もしくはタブレットによるグローバル消費者調査
  • 【調査時期】2017年8月~11月
  • 【調査対象】6歳から65歳のマルチスクリーンユーザー。マルチスクリーンユーザーとは、テレビを所有(又は使用)し、かつスマートフォン又はタブレットを所有(又は使用)している人。(サンプル数は少なくとも一か国300人以上)
  • 【対象者数】約14,500名(45ヵ国)
  • 【調査国】
    アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ(英語とフランス語で)、チリ、中国、コロンビア、クロアチア、チェコ共和国、エジプト、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、インド、インドネシア、イスラエル、イタリア、日本、サウジアラビア王国、韓国、マレーシア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ナイジェリア、ペルー、フィリピン、ポーランド、ルーマニア、ロシア、シンガポール、スロバキア、南アフリカ、スペイン、スイス、台湾、タイ、トルコ、イギリス、アメリカ、ベトナム

    ※本文を引用される場合は、出典が「カンター・ジャパン」であることを明記してください。

本リリースに関するお問い合わせ先
株式会社カンター・ジャパン
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Tel:03-6859-4254
E-mail:Marketing@kantar.co.jp


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