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疑い深い日本人!? eコマースへは着実に浸透しているものの、モバイルコマースの利用はまだ低調。/「Connected Life(コネクテッド・ライフ)2017」最新版レポート公開

2017年12月8日 広報室

近年、eコマース市場の動きは非常に大きく、アジア・太平洋地域においても、年々驚くほどの成長を遂げています。ここでは、今後の市場動向を見極める材料として、eコマース市場に関連する「Connected Life(コネクテッド・ライフ)」調査のデータを、一部ご紹介いたします。

* 「Connected Life(コネクテッド・ライフ)」調査は、世界56か国、計7万人の消費者を対象に実施したモバイル・タブレットなどのデジタル機器やデジタル関連サービスの消費・利用動向調査です。

日本のeコマース利用状況

最新の「CONNECTED LIFE」(コネクテッド・ライフ調査)によると、前年に比べてより多くの日本人がオンラインショッピングを利用しています。日本のオンライン人口の半数以上(56%)が、ノートパソコン、デスクトップパソコン、タブレットまたはモバイルからオンライン購入をした経験があり、これは昨年と比べ9%の増加となりました。

日本におけるeコマース利用状況(PDF)

このように消費者がよりインターネット決済に対して信頼するようになっていると言える一方で、日本でのモバイル普及率は高い水準にあるにもかかわらず、直近のオンライン購入をモバイルから行った人はオンライン購入者の中でわずか18%でした。約80%は直近のオンライン購入をパソコンで行っており、この数字は、アジア・太平洋地域の先進市場と比較しても低く、依然として続くモバイル決済への受け入れの低さが目立ちます。

アジア・太平洋地域におけるeコマース市場は二分化

アジア・太平洋地域で見ると、オンライン購入者の4分の3以上(77%)が、直近のオンライン購入をモバイルから行っていました。これは、世界全体では61%、ラテンアメリカでは48%、ヨーロッパでは24%となり、とても高い割合でモバイルコマースが普及していることになります。この理由は、モバイルが第一手段であるアジア太平洋地域の新興市場が、モバイルコマースの増加を後押ししていることを示しています。
新興市場だけで見ると、オンライン購入者のうち、83%もの人が、モバイルを使用して直近のインターネット購入を行ったと答えています。購入の際にモバイルを使用する割合は、インドネシアとタイでそれぞれ93%、ベトナムで86%、中国で83%などとなっており、このような国々の消費者は、従来のパソコンを利用したインターネット購入を経ることなく、モバイルを利用したオンライン購入へと一気に進んでいるため、より一層モバイル決済が中心となる傾向があり、地域のモバイルコマースを先導しています。

eコマースの成長カテゴリーはさまざま

全デバイスにわたってオンライン決済が急速に伸びているカテゴリーは、eコマース市場の成熟度によって様々です。新興市場においては、音楽、メディア、旅行のカテゴリーが年々急速に伸びています。これらは、eコマースの普及によって最初に恩恵を受けたカテゴリーです。一方、先進市場においては、これらのカテゴリーにおける成長は頭打ちとなっており、決裁システム、配送、カスタマーサービスの改善が見られるアパレルや飲食などのカテゴリーで急速な伸びが見られます。

日本でのオンライン購入が前年対比9%伸びたとはいえ、他のアジア先進国に比べると低い水準にあります。同じ先進市場であるシンガポールでは61%、韓国では75%となり、これらの国では飲料や食品がオンライン購入を牽引しているカテゴリーの一つです。
日本におけるオンライン購入が昨年対比で最も良く伸びていたカテゴリーは、加熱式タバコの流行によるタバコです。これに自動車、医薬品が続いており、日本でもオンラインで購入されるカテゴリーの拡大が見られます。

まとめ:ブランドの課題

新興市場におけるブランド側の課題は、購入における商品の安全性であるため、消費者からの信頼を得ることを戦略の中心に据えるべきです。すでに安全性が確立されている先進市場では、付加価値が重要となります。オンライン購入を利用する際の大きな決め手として消費者が挙げるのは無料配送のサービスであることからも、手数料や配送料、配達時間といった目に見えない要素によって消費者が離れないよう、ブランド側は注力しなくてはなりません。

日本特有のeコマース市場の成長とブランドの課題

-Connected Life日本を担当しているJasmine Linのコメント
“オンラインショッピングの手軽さと便利さ、そして世界的にも日本語対応されたカスタマーサービスが増えていることを考えると、多くの日本人がオンライン購入を経験していると言えるでしょう。しかし、パソコンでの購入が未だに多く、モバイルでの購入が他国ほど伸びていないのは、人口構成比として高齢化が進んでいる他、信頼できる従来の方法を好み、リスクを回避する慎重な国民性があるからだと思われます。”

“手軽なモバイルオークションで急成長しているメルカリや、アパレルの長年のオンライン購買バリアである採寸にチャレンジしているZOZOTOWNなど、今後もeコマース浸透を促進させるイノベーションが生まれてくると思います。このようなサービスへの信頼が高まり続けるにつれ、ブランド側は、包括的なeコマース戦略を確実に用意し、さまざまな消費者からの要求に応える必要があります。”

※本文・図を引用される場合は、出典が「カンター・ジャパン」であることを明記してください。

 

■調査概要
調査名称:『Connected Life(コネクテッド・ライフ)』
調査内容:媒体の消費、デバイスインフラ、デジタル活動、時間帯別の使用、調査/購買
(オンライン、オフライン)、回答者プロフィール、分野別タッチポイント、およびオンラインカスタマーサービス。
調査対象:16歳から65歳のインターネットユーザー
調査時期:2017年5月~8月
調査方法:主にインターネット調査(日本含む)。国により対面など、オフラインでの調査
対象者数:56ヵ国、約7万人
調査実施:KANTAR TNS
※本調査は、企業の業務分野において消費者行動がどのように変化しているのかを理解するだけにとどまらず、ブランドとの関わりにおけるタッチポイント、e-コマースの促進要因、ソーシャルネットワークやテクノロジーに対する人々の考え方などを研究し、「コネクテッド・ワールド」におけるブランドや企業のベストな意思決定に貢献いたします。

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